先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
腫瘍マーカー
妊娠性蛋白
伊藤 雅純
1
,
杉山 陽一
1
Masazumi Ito
1
,
Yoichi Sugiyama
1
1三重大学医学部産科婦人科学教室
pp.533-535
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207423
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近年,悪性腫瘍患者の増加傾向に伴い,早期発見,早期治療が重視され,また治療後の追跡法の改善が強調されている。各種の診断検査法の中でもME診断機器の目覚ましい発達に伴い,CT,超音波断層法などによって,ほとんど患者に侵襲をあたえない検査法で,形態学的に腫瘍を診断することが可能となってきた。一方,腫瘍マーカーを用いた生化学的方法によるスクリーニングで,腫瘍の早期発見,悪性腫瘍と良性腫瘍との鑑別あるいは悪性腫瘍患者の治療後の経過追跡を行うことが臨床上重要視されている。その目的に沿って,腫瘍マーカーとしては,現在多くの蛋白あるいはホルモン類が検索されている。産婦人科領域でも多くの腫瘍マーカーの応用が行われており,それらについて本誌の別稿に述べられている。本項では,hCG, SP1 を中心に,腫瘍との関連1)について我々の検討成績を述べることとする。
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