症例
Balloon occluded arterial infusionによる化学療法が著効を奏した子宮頸癌の2例
西平 守美
1
,
冨浦 一行
1
,
大橋 正俊
1
,
佐藤 重美
1
,
高野 敦
1
,
品川 信良
1
Morimi Nishihira
1
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
pp.401-405
発行日 1986年5月10日
Published Date 1986/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207392
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子宮頸部腺癌の進行症例は放射線感受性が低く,効果的な制癌化学療法が待ち望まれているが,卵巣癌への制癌剤の効果に比し,頸部腺癌へのそれは著しく劣っており,最も扱いにくい疾患の一つである。
最近筆者らは,頸部腺癌を含む2例の頸癌の術前に一時的動脈閉塞下動注(balloon oc—cluded arterial infusion)を行い,肉眼的にはもとより,摘出物の病理組織学的検索にても,著しい腫瘍縮小効果を認め,頸癌に対する制癌剤の投与法を工夫することにより,さらに一層の治療効果が期待し得るものと考えられた。
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