明日への展開 ADVANCED TECHNOLOGY
V.治療技術
産婦人科におけるレーザー光線の応用—外陰部尖圭コンジロームの焼灼療法
藤井 明和
1
,
篠塚 孝男
1
,
黒島 義男
1
Akikazu Fujii
1
1東海大学医学部産婦人科学教室
pp.363-366
発行日 1984年4月10日
Published Date 1984/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206987
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レーザー光線が医療の分野にも応用されるようになったのは最近のことであるが,その普及にはめざましいものがあり,現在では外科,眼科,形成外科,皮膚科,耳鼻科,産婦人科などほとんどすべての臨床各科において応用されている。
レーザー光線をレーザーメスとして応用した場合,鋭利な切開創が得られること,微小血管からの出血に対する止血効果に優れていること,切開創面の焼けこげなどの組織損傷が電気メスなどに比べるとはるかに軽度なこと,および,出力を変えることにより切開創の深さを正確に調節することができ,腫瘤などの焼灼に用いるときも焦点をずらしたdefocusの状態で出力を変えることにより焼灼面の深さを調節しながら,周囲組織に熱による組織損傷を与えることなく,その部位だけに限局して焼灼することができることなど多くの利点をもっている。
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