症例
臍帯卵膜付着の臨床—自験例73例の検討成績を中心として
木村 好秀
1
Yoshihide Kimura
1
1埼玉医科大学産科婦人科学教室
pp.135-140
発行日 1984年2月10日
Published Date 1984/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206945
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臍帯は解剖学的に極めて単純な構造を呈しているが,その機能は臍動静脈による母児間の循環の役割りを演じており極めて重要である。種々の臍帯異常は胎児胎盤血流障害を起こして胎児仮死の発生や,時に胎児死亡を招くことがある。昨今MEによるfetal monitoringが一般的となり,幾つかの臍帯情報が得られるようになったがまだまだ不充分であり,日常臨床においては児娩出後や胎盤娩出後にはじめて臍帯異常に気付くことも少なくない。
今回,著者は自験例の臍帯卵膜付着73例について検討する機会を得たので,2,3の文献的考察を加えて報告する。
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