産婦人科医療--明日への展開 卵巣がんの治療をめぐる諸問題
Case Study
約12年間生存している卵巣胎生癌の1例
林 茂
1
,
中村 英世
1
Shigeru Hayashi
1
,
Hideyo Nakamura
1
1川崎市立川崎病院産婦人科
pp.517-519
発行日 1983年7月10日
Published Date 1983/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206840
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一般に卵巣胎生癌(Embryonal carcinoma)の予後は不良といわれている。特に若年者において,手術中に腹腔内に破綻した場合,大部分の例が癌性腹膜炎を起こすか,遠隔転移により死亡するといわれている。
我々は,7歳の少女に発生し,しかも術後短期間で腹壁に転移を起こしたが,その後,再発の気配もなく,約12年間生存している症例を経験しているので,ここに報告し参考に供する。
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