産婦人科医療--明日への展開 Pre-Pregnancyの諸問題
Pre-Pregnancyにおいて考えておくべき流産因子とその対応
八神 喜昭
1
,
水野 金一郎
1
Nobuaki Yagami
1
,
Kinichiro Mizuno
1
1名古屋市立大学医学部産婦人科学教室
pp.351-354
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206808
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妊娠中に生じた何らかの異常の結果,時には妊娠の継続が不可能となり流産にいたるものと推定される。妊娠中にこれらの異常を発見することは必ずしも容易ではなく,またたとえ異常が発見されたとしてもそれらを除去したり改善することが全てにおいて可能とはいい難い。流産の原因として考えられる異常のなかには,すでに妊娠する以前より存在しているものもあり,あらかじめこれらの異常を発見・治療することは検査や治療方法にかなり制限が加えられる妊娠時に比して非妊時のほうがより容易である。換言すれば,流産の原因となるもののうち妊娠してはじめて出現するものを除けば,非妊時に前以て流産の原因を可能な限り検索し治療を行っておくことは流産防止の第1歩といえよう。
そこで本稿では,非妊時における治療原因の検索方法とその治療について記述することとする。
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