臨床医のプライマリ・ケア 周産期とプライマリ・ケア
対談
プライマリ・ケアの実践とその問題点・1
患者マニュアルと生涯カルテを軸にした診療の工夫
宮川 和幸
1,2
,
竹内 正七
3
Kazuyuki Miyakawa
1,2
,
Shoshichi Takeuchi
3
1宮川医院
2東京オペグループ
3新潟大学医学部産婦人科学
pp.392-402
発行日 1982年5月10日
Published Date 1982/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206620
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竹内 本日は,宮川先生をお迎えして,プライマリ・ケアの実践とその問題点ということについていろいろお伺いしたいと思います。
実はこの対談を企画いたしましたのは「臨床婦人科産科」の今年1年間の年間テーマとして,産婦人科プライマリ・ケアという問題を取り上げ,編集委員の間で座談会を行ない(臨婦産36巻1号20頁参照),その辺の問題をいろいろ討議したのですけれども,何分にもみな大学の関係者で,臨床の第一線で働いておられる方がいないという点で,どうもどこか片寄りがありすぎたり,あまりにも理念的なことに走りすぎてはいないかということで,心配な面があるわけです。理念的にはprimary physician for womanという立場で,婦人科の場合はプライマリ・ケアを考えるのが,一応一つの筋道のような気もいたします。それじゃあ具体的に実際どういう形に持っていけばいいかというと,大変難しいことになってきます。今日はプライマリ・ケアというものを開業医のレベルでどう実行していったらいいのか,またそれを実行するための工夫ということで具体的に努力しておられる藤沢の宮川先生に,先生のお立場から,また広く日本の開業しておられる立場,そして非常に恵まれている立場またはあまり恵まれない立場の先生もあると思いますが,そういう恵まれない立場も是非考慮に入れて,今日はいろいろ教えていただきたいと思います。
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