Modern Therapy 妊娠中毒症--EPH gestosis
Roll over testの理論と実際
中山 道男
1
,
橋本 晏理
1
Michio Nakayama
1
,
Anri Hashimoto
1
1熊本大学医学部産科婦人科学教室
pp.753-757
発行日 1980年10月10日
Published Date 1980/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206323
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妊娠中毒症における高血圧の発症機序に関しては,従来,数多くの研究が発表されてきているが,その病因はいまだ解明されていないのが現状である。しかしながら,われわれ産科医にとって,妊娠中の高血圧症は,胎児および母体の死亡率を高め,子宮内のhypoxiaがIUGRを引き起こすことなどから,その早期発見,早期治療による重症化の防止は,最も重要な課題の一つである。
したがって,中毒症ことに高血圧の発症を予知すべく,従来から種々の検査法が検討されており,なかでも寒冷昇圧試験,tetraethylammonium chloride (TEAC)試験,noradrenalineテスト,vasopressin試験,指尖容積脈波検査などが知られている。われわれの教室でも,これらを追試したことがあるが,noradrenalineテストや指尖容積脈波検査はいずれも,中毒症の発症予知や高血圧合併妊婦との鑑別検査として有用であった。
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