Modern Therapy リプロダクション・エイジ--その発来と晩期をめぐって
特集コメント
思春期と更年期の異常における総合的解決策について思うこと
森 憲正
1
1宮崎医科大学産婦人科
pp.638
発行日 1980年8月10日
Published Date 1980/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206301
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女性では中枢支配下の卵巣機能が周期性を確立する性成熟期を中心とし,その前後に女性特有の思春期と更年期が存在するため,生涯区分が男性に比べて比較的明らかであることはよく知られている。
華やかなリプロダクション・エイジに対して,正常では思春期は希望に満ちた幕明けであり,更年期は満足感をもって終わるべき幕切れのときである。しかし,両期とも内分泌学的にはもちろん,全身的にも複雑な変化を伴うものであり,異常の過程をとると、各期に特徴的な疾患像ができあがる。今回のModern Therapyの特集として,リプロダクション・エイジ—その発来と晩期をめぐって—が企画されたのは,新しい研究方法で明らかにされてきているこれら過渡期の生理学を正しく理解し,その理解の上にたった各期異常の現代的診療をという意図も含まれているものと思われる。
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