症例
著明な卵巣腫大を来したリンパ肉腫の1例
山際 裕史
1
,
西野 奨一
2
,
細井 哲
3
,
鈴木 瞭
4
Hiroshi Yamagiwa
1
,
Shoichi Nishino
2
,
Tetsu Hosoi
3
,
Akira Suzuki
4
1三重大学医学部中検病理
2伊勢市立総合病院内科
3伊勢市立総合病院整形外科
4伊勢市立総合病院産婦人科
pp.849-852
発行日 1974年12月10日
Published Date 1974/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205114
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卵巣に生ずる,婦人科的症状を呈する悪性リンパ腫はきわめで稀で,本邦でもその報告をほとんどみない。卵巣腫瘍の20〜30%は転移によるものであり,特に胃腸管からのものが多いことはよく知られている。
本稿では,24歳女子で,腰背部痛を主訴とし,後に卵巣腫瘤をきたした,後腹膜原発のリンパ肉腫で,腹腔内にひろく播種し,両側卵巣が手拳大に腫大していた興味ある例を報告する。
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