Modern Therapy HBウイルスの母児感染をめぐって
HBウイルスの母児感染の実態—とくに児血清抗HBc抗体価の消長について
荒川 公秀
1
,
梅津 隆
2
,
久永 幸生
2
,
滝 一郎
2
Kimihide Arakawa
1
,
Takashi Umezu
2
1浜の町病院産婦人科
2九州大学医学部産婦人科学教室
pp.273-276
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206225
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HBV (Hepatitis B virus)母児間感染の問題については,ここ数年来飛躍的な解明の途上にあり,すでに抗HB免疫グロブリン(HBIG)による児への感染予防が検討される段階にまで到達した。しかしながら,母児感染の実態はいまだ十分に理解されているとはいえず,その感染様式も決して単純な図式では描かれない。本稿では,妊娠・分娩・産褥・新生児・乳児期における母児血清におけるHB抗原抗体系の変動に関するデータにもとづき,これらの問題に対して考察を試みたいと考える。
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