内視鏡メモ
気腹器に用いるガスは何がよいか
柴田 直秀
1
Naohide Shibata
1
1東邦大学医学部産婦人科学
pp.236
発行日 1980年3月10日
Published Date 1980/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206221
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炭酸ガスをすすめたい
Laparscoyの場合には,気腹操作が非常に重要な行為になるが,この場合に使われるガスの種類には空気,炭酸ガス,笑気ガスがある。アメリカ・ノースカロライナ大学のHulkaは,これらの中で炭酸ガスよりも笑気ガスがいいと述べており,理由として,腹膜から吸収される笑気ガスの鎮痛(麻酔)効果をあげていた。事実最近は笑気ガスの気腹器が,ドイツ製でも炭酸ガスより10万円高い値で出現しており,一流といわれるWolf社製で65万円で市販されている。
しかし,昨年のFIGOに来日したアメリカ内視鏡学会(AAGL)のPhillips会長や,キール大学のSemm教授に欧米での見解をたずねてみたところ,安全第1を理由として,問題なく炭酸ガスのほうがいいという結論に達した。
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