実地臨床手技のエッセンス 血液と体液のサンプリング
胎児・新生児の動・静脈血採取
島田 信宏
1
Nobuhiro Shimada
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.13-16
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205971
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Ⅰ.胎児血採取
1.妊娠中の胎児血採取1,2,3)
ヘモグロビン異常の疾患,遺伝性のある貧血,たとえば,鎌型赤血球性貧血sickle cell anemiaなどの胎児を診断するために,出生前診断として,妊娠15〜20週頃に胎児血を採取する方法が開発されている。
赤血球だけの採取でよい場合は,超音波断層法で胎盤の位置を測定し,その胎盤部位を母体腹壁から穿刺して,ごく少量の胎盤血をとる。この場合,母体血と胎児血は混合しているので,このなかから,胎児ヘモグロビンHb-Fを有した赤血球を選出して,診断にあたる。
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