原著
コンピュータによる児体重の推定
箕浦 茂樹
1
,
原 量宏
1
,
坂元 正一
1
,
久保 武士
2
Shigeki Minoura
1
,
Takeshi Kubo
2
1東京大学医学部産科婦人科学教室
2筑波大学臨床医学系
pp.545-552
発行日 1977年6月10日
Published Date 1977/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205643
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妊娠中に胎児の成熟度を判定することは,とくに大学病院のような合併症のある妊婦を多く扱う施設では,日常臨床においてしばしば直面する重要な問題である。胎児成熟度の判定法としては,従来より行なわれていたX線による胎児の化骨中心の出現時期を基準にする1)もののほか,最近は羊水分析で得られるorange stained cell数2),creatinine量3),lecithin量およびlecithin/sphingo—myelin ratio4)などより判定する方法も確立されつつあるが,児成熟の端的な指標が児体重であることは論をまたない。
一方,分娩という面から考えれば,児体重を推定することは分娩の三要素の一つである通過物としての胎児の大きさを知ることになり,分娩の難易度を知るための一つの資料になる。
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