症例
Cushing症候群に対する両側副腎剔除後に妊娠出産した1症例
武谷 雄二
1
,
我妻 堯
1
,
山路 徹
2
,
大沢 仲昭
2
Yuji Taketani
1
,
Takashi Wagatsuma
1
,
Tooru Yamaji
2
,
Nakaaki Osawa
2
1東京大学医学部産科婦人科学教室
2東京大学医学部第2内科学教室
pp.405-408
発行日 1976年5月10日
Published Date 1976/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205424
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両側副腎剔除後の妊娠分娩例は,欧米においては,かなりの報告があるが1〜8),日本では極めてまれである。しかし近年,副腎疾患に対する診断ならびに治療技術の進歩に伴い,本疾患を合併する妊娠例は,今後ますます増加するものと思われる。
今回われわれは,クッシング症候群(両側副腎過形成型)に両側副腎剔除を施行し,ステロイドの補充療法のもとで無事妊娠分娩を終了しえた症例を経験した。自験例を中心に,本疾患に対する妊娠中ならびに分娩前後の管理,胎児への影響などについて検討を加えてみたいと思う。
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