Japanese
English
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膀胱剔除後の膀胱再生症例
BLADDER REGENERATION FOLLOWING SUBTOTAL CYSTECTOMY
大北 健逸
1
,
宮本 恒弘
1
,
東野 秀雄
1
Kenitu OKITA
1
,
Tsunehiro MIYAMOTO
1
,
Hideo HIGASHINO
1
1岡山大学医学部泌尿器科教室
1Department of Urology, Okayama University School of Medicine
pp.453-456
発行日 1965年5月1日
Published Date 1965/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204077
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I.緒 言
膀胱全剔除術或は亜全剔除術の場合,欠損を生じた膀胱腔を何らかの形で補填した上で,生理的尿道を介しての排尿をはかろうとする膀胱再建に関する方法は誰しも望む理想的手段ではあるが,過去幾多の研究にもかかわらず,臨床的には必ずしも満足すべき結果は得られず,止むなく,永久的尿路変更術の手段が取られることが多い現況である。
最近吾々は病巣広汎な膀胱癌患者に,三角部のみを残し,膀胱亜全剔除術を行い,尿管を単に三角部縁に縫着し且腹膜を以て隔壁した骨盤腔内に新な膀胱の再生を期待した処,排尿状態は不満足ではあるが,骨盤腔内に膀胱に等しい腔の形成に成功し,而も術後1ヵ年以上を経て,何等再発の傾向なく,略々正常な社会生活に復帰している症例を得たのでここに報告する。
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