症例
臍帯膠様質欠乏による児死亡例
貝原 学
1
,
植田 国昭
2
,
松田 昭夫
3
Manabu Kaibara
1
,
Kuniaki Ueda
2
,
Akio Matsuda
3
1自治医科大学産婦人科学教室
2長野赤十字病院産婦人科
3小沢病院産婦人科
pp.155-158
発行日 1975年2月10日
Published Date 1975/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205143
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胎児にとつて臍帯は命の綱ともいうべき重要なものであることはいうまでもない。臍帯の異常として,結節,捻転,巻絡,過短あるいは過長臍帯などに遭遇することが比較的多いが,これらの異常が児の生命に直接的な危険を及ぼすことは少ない。
われわれは明らかに臍帯異常のため死亡したと思われる2症例を経験したが,これらの症例に共通した臍帯の異常としてWharton膠様質が欠如ないし減少していることを認めた。以下これらの症例を紹介するとともに,臍帯膠様質の果たす意義について考察した。
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