Japanese
English
実験的研究
Estradiol−17 β—n-valerianate水溶液のDepot性について
On the Depot-action of Estradiol-17 β-n-valerianate aqueous solution
小宮 清一郎
1
,
持田 良吉
1
,
山口 清
1
,
安藤 政子
1
Seiichiro Komiya
1
1持田製薬株式会社研究所
pp.284-286
発行日 1960年3月10日
Published Date 1960/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204755
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Ⅰ.緒 言
Steroid hormoneが肝臓にて無効化され速かに排泄されることは周知の事実であるが,これと関連して,その投与方法及び剤型について効力に及ぼす影響が検討されている。特にJunkmann1),2)及びOtt&Robbinson3)によつて見出された性ホルモンの脂肪酸エステル(所謂デポ剤)が有する効力の持続性の機序については未だ明確な結論が得られていない。
即ちJunkmannによれば局所よりの吸収が緩徐になるためか,あるいは代謝に於ける分解排泄の遅延か又は両者の相互作用に基づくかは不明であるとし,又Miescher4),5),6)及びDeansly7)は局所よりの吸収が徐々に行われることに基因するものと推察している。一方小林,中山8)は犬を使用した実験により,腸管循環によることがDepot性の重大な役割を演ずるものとしている。
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