薬の臨床
Slide pregnancy testの基礎的臨床的検討
伊藤 俊一
1
,
井上 好雄
1
,
岩崎 寛和
1
Shunichi Ito
1
1横浜市立大学医学部産科婦人科学教室
pp.731-738
発行日 1972年8月10日
Published Date 1972/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204664
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はじめに
これまでの娠妊反応としてのImmunoassayのうち赤血球凝集阻止反応(以下HAIRと略)によるものは,その判定時間がGestate-A (栄研:判定時間15〜20分)を除きほとんどが平均2時間を要するものであつたが,最近ではHAIRにおける羊血球(HCG感作血球)に代えてPolystylene latex粒子1)を用い反応時間を著しく短縮したSlide pregnancy test2)(判定時間:2〜3分)が考案され,たとえば子宮外妊娠の診断など緊急の場合に好んで用いられその有用性が認められつつある。
今回はこのSlide pregnancy testのうち既に市販されているGonavislide (持田),DAP-test (Wampole杏林),Pregnosticon-planotest (以下Planotestと略,Organon—三共)の3試薬について基礎的検討を行なうとともに,それぞれの試薬の特長からその臨床的応用の場合の長短について検討を加えた。
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