薬の臨床
SH−850による機能性月経困難症の治療
升田 博
1
,
平田 利邦
1
,
菅田 吉郎
1
,
小菅 興正
1
,
井上 好雄
1
,
岩崎 寛和
1
Hiroshi Masuda
1
1横浜市立大学医学部産婦人科学教室
pp.647-650
発行日 1972年7月10日
Published Date 1972/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204649
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
月経時には生理的にも多少の肉体的変調をきたすが,それが病的に強度で,日常動作に差支えたり臥床を要して治療の対象となる程度のものが月経困難症と定義されている。
一般に子宮筋腫,内膜症,子宮内膜炎などの場合にみられる器質性月経困難症と原因の明らかでない機能性月経困難症とに分類されているが,後者は真性月経困難症ともよばれ,その大多数は排卵性周期を有する若年ないし未婚婦人に発症する。しかしその機転は必ずしも明らかではなく,真に機能的なものか,また単一の疾患か否かも不明であり,一種の症候群といわざるをえない。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.