研究
胸結合体の臨床統計的観察とその妊娠中のレントゲン診断について
木村 弘
1
Hiroshi Kimura
1
1日本赤十字社中央病院産婦人科
pp.793-797
発行日 1967年10月10日
Published Date 1967/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203776
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はじめに
二重奇形は,新生児奇形の中でも非常にまれなものとされている。著者は,さきに妊娠8ヵ月の妊婦に腹部撮影を行なつた結果,羊水過多症をともなつた胸結合体と診断し,これを経腟分娩せしめえた1例を報告した。妊娠中に診断しえた胸結合体としては本邦第4例目であつた(第3回先天異常学会総会および産婦の世界,17巻11号)。そのさい過去に本邦で報告された二重奇形につき調査したが,その後の報告をも加えて通算対称群は118例,その中割合多いといわれている胸結合体は45例であつた。これらにつき統計的観察を試みたので以下その概要をのべる。
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