症例
双生児輸血症候群の1例
狐塚 重治
1
,
上久保 英市
1
Shigeji Kitsunezuka
1
1神戸海星病院産婦人科
pp.225-228
発行日 1967年3月10日
Published Date 1967/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203663
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はじめに
一卵生双胎において胎盤内の第3血行,すなわち動脈静脈吻合を通じて一方の児より他方の児へ輸血されることがある。その結果一方の児は貧血を起こし蒼白くやせて小さく,他方の児はこれに反し多血のため充血して血色がよい。
このような双生児の状態を双生児輸血症候群(Twin Transfusion Syndrome,Twin-to-TwinTransfusion Syndrome, Transplacental Trans—fusion Syndrome)という。比較的まれなものであるといわれているが,われわれは最近その1例を経験したので報告する。
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