連載講座 産婦人科医のための血液学・2
性周期と血液
松田 正二
1
,
藤本 征一郎
1
Seiji Matsuda
1
1北海道大学医学部産婦人科教室
pp.141-145
発行日 1967年2月10日
Published Date 1967/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203646
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はじめに
血液はわれわれの身体の一部であり,単なる液体ではなく,生命現象を営む細胞を含む一つの流動組織である。採血が容易なことから,多くの研究が血液に関してなされており,性周期に伴う血液諸性状の変動についても,古くより,種々の知見が報告されている。
近年,臨床検査の普及と進歩に伴い,疾患の臨床診断は急速に向上してきているが,しかし,その検査成績の正確なる判読および理解のためにも,婦人の性周期における諸検査成績の生理的変動(Physiological Variation)すなわち,Menstrual Variationについて正しい知識をもつことが,婦人患者の診療ならびにその管理に大切なことはいうまでもない。
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