Japanese
English
特集 先天奇形
症例
Toxoplasma Gondiiによる無脳児出産に次ぐ健康児出産
Birth of a normal baby followed by that of an anencephalus presumably due to toxoplasmasis
三谷 茂
1
,
中嶋 唯夫
1
,
北村 益
1
,
金子 豊
1
,
畑山 道子
1
,
湯原 仮二
2
Shigeru Mitani
1
,
Koji Yuhara
2
1日本赤十字社本部産院
2順天堂大学部産婦人科学教室
pp.373-378
発行日 1964年5月10日
Published Date 1964/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203041
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緒言
Toxoplasma Gondiiによる感染が成人において発見され,証明されることはむずかしく,おそらく妊娠中の婦人が本感染症に罹患しやすいと考えられているが,本虫体の発見以外に確実な診断法も見当らず,そのほとんどは胎児,出産児についての検索によつて本虫体の証明告が大多数である。一方本症が発見された場合,当然次回妊娠時にふたたび胎児感染が起こるかという点は、関心を呼ぶ点であるが,大多数の症例では健康児娩出を報告しているにもかかわらず少数ながらつづいて本感染症合併児の報告も見られ,注目を集めている。
しかし本邦においてのToxoplasma Gondii証明の報告例は少く,次回分娩についての報告も少い。そこでわれわれは今回第1回健康児を娩出,第2回目Toxoplasma Gondiiを検出した無脳児を分娩,今回さらに健康女児を娩出した1症例の観察を行なつたので報告し,以下のごとき考察を行なつてみたいと考える。
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