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研究 子宮頸癌転移
子宮頸癌転移に関する研究—特に電子顕微鏡的基底膜所見とリンパ節転移との関連について
Studies on metastasis of cancer of the uterine cerirx:particularly the relationship between electionmicroscopic basal membrane findings and lymph node metastasis
駒 幸男
1
Yukio Koma
1
1東北大学医学部産婦人科教室
pp.31-36
発行日 1964年1月10日
Published Date 1964/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202957
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はじめに
癌塊病巣構築観にたつて,胃癌発育状況の形態学的分析を試みた今井1)のCPL分類は,その予後に密接な関係をもつており,さらに赤崎2)はこれを子宮頸癌の予後判定に応用して有意義であることを立証した。このことは,子宮頸癌において,腫瘍周囲組織の状態が頸癌の進展に重要な意義を有することを示すものであろう。
このような観点から当教室においては頸癌の進展,ことにその転移性増殖の機構を周囲組織の化学的あるいは形態学的な態度の面から検討している。著者は,東北大学医学部産婦人科教室で手術療法をおこなつた子宮頸癌材料について電子顕微鏡(以下電顕と略す)的に観察しながら光学顕微鏡(以下光顕と略す)によるCPL分類といかなる関連を有するかを,主に癌実質と癌間質との境界である基底膜周辺部について検索して知見をえたので報告する。
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