文献紹介
腟癌,他
pp.707
発行日 1963年9月10日
Published Date 1963/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202880
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腟癌は少ないがその大部分は扁平上皮癌度,Ⅱ度2/3,Ⅲ度1/3である。著者36例は大体40才以後,平均60才,半数はすでに腟外へひろがつた晩期のもの。外尿道癌の腟へひろがつて来た型21例,平均57才,多くは扁平上皮癌。子宮底腺癌の転移(子宮切断後)18例,術後12-36個月のものが多い。転移部は腟上部が多かつた。腟in situ癌6例。以上各型の癌に対し,fourchette部はcone therapyで10-15日に60-140KVを用いた5000-6000γ.照射。後壁上部はsingle planeのRadium埋植5-7週で5000-7000γ。sabure—thral部はsingleまたはdouble planeでRadium implant,他部はpolyform packingで庇護。外陰に出て来た癌にはRadium無効。すでに大きい強い浸潤癌には強力照射を行なうが,6-12ヵ月後に壊死をつくり,これが1-2年つづいて患老の愁訴となつた。原発扁平上皮癌のうち,よく限局した18例では,照射完了15例あり,そのうち10例が3−12年健康に生存.残る5例は癌再発転移ないし他疾患で死亡。ひろがつた晩期型では照射完了16例,うち3例が5-8年生存,8例は再発死(5m−3y),5例は他疾患死。尿道癌型では外陰部浸潤なき9例はRadium implantで1例再発の他8例は1-5年健康に生存。
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