連載 MY THERAPY in series・11
子宮腔内注入法の2,3
安武 豊志男
1
1日本鋼管病院
pp.493
発行日 1963年6月10日
Published Date 1963/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202833
- 有料閲覧
- 文献概要
(1)不妊性婦人の外来診断上,子宮発育不全とか卵巣機能不全その他,内分泌機能障害などの主症のありなしを問わず卵管疎通性の検査を行なう必要があるが,不妊歴に関係なく子宮卵管造影法(ヒステロ)を行なっているのを見受けるところがある。
不妊を訴えて来院する患者のなかには,結婚後1年にもならないものとか,正常分娩後明らかに内分泌障害を起しているものなどが多く混つている。この場合無選択に子宮卵管造影法を行なうべきかどうかには問題があると思われる。通常八木式通水法が紹介されているが,私は専ら手圧式通水法によつて疎通性のsc—reeningをなし,なんの雑作もなくするすると注入できるものは疎通性は良好であるとみなし,全液注入はできるが,著しく抵抗圧の強いものや,逆流量が多く,機能的ないしは器質的に異常があると診られるものについてのみ,ヒステロを行なうことにしている。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.