文献紹介
Preeclampsiaと高血症,他
pp.748
発行日 1962年10月10日
Published Date 1962/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202682
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Preeclampsiaが後に高血圧を起す原因となるか,Pと高血圧とが重つても夫々別の原因で発生しているのか等という問題はなかなか解決しにくい。1938〜1943年の間,30才以下の初妊婦で,1958〜59年に35〜50才にあるものをえらんだ。重症preecl—amPsia (Ⅰ)53名,軽症(Ⅱ)96名,preeclampsiaなし(Ⅲ)185名,対照不妊者で,最初の妊娠から検査時まで大体17年経ている。平均血圧Ⅰ138,Ⅱ147,Ⅲ132,対照137mmHg。血圧140以上はⅠ43%,Ⅱ58%,Ⅲ26%,対照41%。つまりpreeclampsia明かなものはやや血圧が高い傾向があり,不妊者も高い。それでpreecl—ampsiaが後に高血圧を惹起するとはいえないであろう。
つぎにpreeclampsiaの家族的観察,妊娠高血圧の家族的観察は文献に少い。初妊419名をpreeclampsia,高血圧,no preeclampsiaにあげると,その姉妹のpreeclampsia,高血圧発生は,前者がno preeclampsiaより有意に高率である。Pまたは高血圧になつた妊婦の母親87名を検討すると,その収縮期および拡張期血圧は健康妊婦の母親より有意に高かつた。
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