Japanese
English
薬剤の臨床
新催眠剤ドリデンの産婦人科疼痛緩和に対する使用経験
Experience with a new hypnotic "Doriden" for the relief of obstetrical and gynecological pains
守谷 勢裕
1
,
植村 一郎
1
,
本郷 修一
1
,
松本 裕太郎
1
,
田中 清
1
,
高倉 清
1
Narimichi Moriya
1
1慶応大学産婦人科学教室
pp.123-125
発行日 1961年2月10日
Published Date 1961/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202369
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
疼痛の消失は,患者にとつて最も望ましい事項である。そしてその対策としては麻薬の使用が最も効果的であるが,習慣性及び心臓に対する副作用の為に出来る丈け,使用を避けたい事は医師の心を離れない事である。従つてこれに代る薬剤により疼痛の消失を得るならば医師にとつては極めて容易に安心して使用し得るのである。その為に麻薬代用の薬剤が種々紹介され,臨床に提供されている。
ここに紹介するドリデンは,睡眠剤であつて,習慣性少く副作用も殆んどないものとされている。従つてこれを以つて疼痛緩和に使用し得る事は当然であろう。よつて箸者等は婦人科領域に於いて精神不安を徐く為に,手術の基礎麻酔及び不眠に対し,更に分娩時疼痛緩和に使用し,稍々見るべき成績を得たのでここに紹介し,諸家の参考に供する次第である。
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.