Japanese
English
薬剤の臨床
腟Trichomonas腟炎に対するFurazolidone-Nifuroxime混合腟坐薬の臨床応用
Clinical application of Furazolidone-Nifuroxine vaginal suppository for trichomonas vaginalis vaginitis
村上 是正
1
,
桑原 惣隆
1
,
安達 弘章
1
Koremasa Murakami
1
1金沢大学医学部産科婦人科学教室
pp.33-36
発行日 1961年1月10日
Published Date 1961/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202351
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Ⅰ.緒言
Donné1)が1836年にTrichomonas vaginalisを発見し,その病源性について最近まで全世界ではげしい論争の的となつて来たがHoehne2)により病源性が強調されて以来幾多の研究がなされ,その結果腟Trichomonas腟炎は案外多いものであり,更に系統的な検査と統計がなされるようになつた結果,余りにも高い頻度が確認され,腟Trichomonas腟炎は,日常臨床家を悩ます疾患の一つとなつて来た。しかもこれは,あらゆる社会層の女性に見られ,再発の傾向が強く,従来の種々の最良といわれた薬剤によつても屡々効果の得られないことがあり,まだ適確な効果を示すことがない現状である。即ち腟Trichomonas腟炎は諸家の指摘する如く,治療すればかなり良好な一次消虫率は得られるけれども,治療後放置すると再発を示すものが可なり多く見られることが明らかにされた。
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