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薬剤の臨床
パルタン錠の使用経験
Experience with Paltan tablet
輿石 田鶴穂
1
Tazuho Koshiishi
1
1日本専売公杜東京病院産婦人科
pp.827-829
発行日 1960年9月10日
Published Date 1960/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202275
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Ⅰ.はしがき
産科臨床に於いて弛緩出血や子宮収縮不全は貧血や細菌感染の根源となり母体の生命に危険を及ぼす疾患として最も警戒すべきものであつて,従つてこの治療および予防には従来各種の子宮収縮剤が必要かくべからざるものとして使用されてきた。
即ち,麦角剤,脳下垂体後葉製剤,硫酸スパルテイン等であるが,而して之等は内服では強い副作用が発現したり,或いは薬効が不充分であつたため,殆んどが注射によつており,就中,硫酸スパルテイツは強力な子宮収縮剤として特に賞用されているが,然しこれまでその製剤の多くは静脈注射用であつた。
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