Japanese
English
綜説
卵巣出血について
On the ovarian hemorrhage
古畑 忠輝
1
,
小林 博
1
,
遠藤 正文
1
Tadateru Furuhata
1
1東京大学医学部産婦人科
pp.443-451
発行日 1960年5月10日
Published Date 1960/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202196
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Ⅰ.まえがき
卵巣出血は文献に報告された数は比較的少数であり,これらの殆んどは術前に正確な診断が下されていない。即ち急性虫垂炎,子宮外妊娠,卵管炎という診断をうけている。これは診断の困難さもさることながら,最近卵巣出血に対する関心が高まりつつあるとはいえ,なおそれについての認識不足にもよるものであつて,ここにその症状及び検査所見を明らかにして一般の注意を喚起したいと思う。
ここにあげる症例は当教室に於て最近10年間(1950〜1959)に於て経験した12例でこれについて種々の考察を加えていきたい。
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