Japanese
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特集 産婦人科診療の今昔
産科学
未熟児の哺育
Feeding of premature babies
久慈 直太郎
1
Naotaro Kuji
1
1東京女子医大
pp.103-108
発行日 1960年1月10日
Published Date 1960/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202126
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わが国で未熟児哺育の問題がとりあげられるようになつたのは,最近10年許り前からである。其頃小児科方面の人で此問題について纏つた研究をしたのが見当らない。只産科方面の雑誌に之についての研究が散見する程度である。然しながら欧米では以前から小児科方面の文献に時々その報告が見られていたが,その研究も今日から見ればまだ幼稚なものであつて,小児科の医師が小児疾病の治療を行う余暇にやつた位のものに過ぎない。
わが国で此問題が世人の注目するところとなつたのは,戦後 WHO からわが国の政府に向て此問題について指示があり,わが国からその要請によつて医師,看護婦,助産婦を此事の研究の為に海外に派遣したのが始まりであつて,其後WHOからの温育器の寄贈もあり,此等のものを中核として都立世田谷産院と日赤産院との2ヶ所が未熟児哺育センターとして出発することとなつた。
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