Japanese
English
臨床研究
頸管粘液内細菌の精子有害性についての実験的研究
Experimental studies on the spermcidal action of bacilli in cervical mucus
山口 竜二
1
,
勝山 信一
1
Ryuzi Yamaguchi
1
1東北大学医学部産婦人科教室
pp.1181-1184
発行日 1959年12月10日
Published Date 1959/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202097
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Ⅰ.緒言
頚管粘液の感染が不妊の原因となり得ることはCary1)(1912),Miller&Kurzrok2,3)(1932)らがinfected mucusなる言葉を以てその可能性を論じたのを初めとし,戦後に至りこの問題については特にBuxton及びその一派4,5)が細菌学上,化学療法上の見地から一連の注目すべき研究を発表している。そもそも頚管粘液内にはかなりの頻度で細菌の存在することが知られて居り,この中でも大腸菌,溶血性連鎖状球菌,黄色ブドウ状球菌,変形菌などは精子に対し有害性を有することが臨床的または実験的に観察報告されている(Buxton&Wong4),1952;Buxton et al.5),1954;Gep—fert6),1953;Sandler7),1952;Weinberg8),1953;香田9),1956;佐藤10),1957)。われわれは今回in vitroにおいて頚管内細菌が精子に如何なる影響を持つかをしらべ2〜3の知見を得たので報告する。
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