Japanese
English
臨床研究
内分泌疾患 Ⅴ—Testicular Feminization Syndrome(Morris)について
Endocrine Diseases Ⅴ. On the Testicular Feminization Syndrome (Morris)
唐沢 陽介
1
,
玉田 太朗
1
,
武沢 鎮磨
1
Yosuke Karasawa
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.595-601
発行日 1958年8月10日
Published Date 1958/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201792
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I.緒言
内分泌学の進歩に伴ない,性発育異常に関する各種の知見も急速に拡まつて来た。そして解剖学的或いは機能的に興味ある事実が相次いで報告され,これ等疾患をあらゆる角度から考察して分類を行い,体系づけようとする研究も少なくない。
著者等の研究室においても性発育異常を有する疾患について,種々検索を行いつゝあるが,最近正常な外観を有する女子でありながら卵巣の代りに睾丸を有する男性仮性半陰陽の特殊な一型を経験した。かゝる症例は睾丸の機能を考えて行く上に極めて興味ある手懸りとなると思われるが,わが国においては未だ詳細な観察例は少ない如くである。或いは二次的性徴の発育が極めて悪い原発性無月経患者として処理される場合が多かつたのかも知れない。以下著者等の症例に関する検査成績を中心に本症を考察することにする。
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