Japanese
English
手術・手技・麻酔
開腹術後疼痛緩和のためのカクテル麻酔の経験
Experience with cocktail anesthesia for relaxing the pains after laparotomy
浜田 豊之
1
Toyoyuki Hamada
1
1都立大塚病院産婦人科
pp.267-270
発行日 1958年4月10日
Published Date 1958/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201736
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
従来開腹術時の麻酔に関しては充分研究され現在では術中殆んど無痛で手術を受けられる様になり,さして患者も疼痛に対して不安がないが,しかし術后は1〜2回モルフィン系の麻薬を用いて糊塗する位で術后の疼痛は当然のこと位に従来の医療従事者の考えを支配しているらしく患者の辛抱を強要して来た感がないでもなかつたので患者もこの痛みについての不安が相当ある。しかし麻酔学の進歩発達した今日ではあまりにも酷であることも考えられる。さて術后疼痛即ち腹壁創の疼痛及び内臓諸器管からの疼痛等のすべての術后疼痛を緩和させられるならば患者の感謝は極めて大であると信ずる。筆者はさきに臨床婦人科産科第11巻4号に術后疼痛緩和の試みとしてノブロン,パカタール,ウインタミンを使用してその経験を報告したが今回はカクテル麻酔を応用した結果を追加報告する。
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.