Japanese
English
症例研究
糖尿病を有する高年未産婦の妊娠分娩例
On the pregnancy and labor in an eldery primipara with diabetes
田島 安之助
1
,
岩本 直
1
Yasunosuke Tajima
1
1横浜医科大学産婦人科学教室
pp.577-579
発行日 1956年8月10日
Published Date 1956/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201407
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Ⅰ.まえがき
妊婦に糖尿が出現しやすい事は妊娠糖尿として古くから知られているが,これは糖排泄閾値の低下による腎性糖尿とされている。然し真性糖尿病の婦人はホルモン失調のため妊娠率低く,たとい妊娠しても流早産をおこし易く,又母体が妊娠中毒症やアチドージスを来し,児に巨大児や畸型児を見る率が多いため,母児の予後は非常に悪いとせられる。吾々は4年来糖尿病に悩める33才の未産婦(結婚5後年間不妊)が妊娠し,36週を以て生児を分娩し,母児共に無事に経過した1例に遭遇したので,ここにその概要を報告する。
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