Japanese
English
速報
精液中のヒアルロニダーゼに関する研究
Studies on hyaluronidase in sperm
高嶋 達夫
1
Tatsuo TAKASHIMA
1
1慶応義塾大学医学部産婦人科教室
pp.321-334
発行日 1956年5月10日
Published Date 1956/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201367
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
第1編 精液中のHDに就いて
緒言
内外文献と研究の目的と
Duran Reynals(1928)1)は哺乳動物の各臟器等の抽出物の脳痘苗の感染力に対する影響を観察中,正常家兎の精巣抽出液を痘苗に加えて家兎の皮内に注入すると,その感染力が他の臓器抽出物を加えた場合より遙かに強くあらわれることを実験し,McClean (1930)2)も該抽出物に墨汁を加えて家兎皮内に注射すると色素が速かに広い範囲に拡散されることを認め.精巣抽出物中には組織の透過性を高める物質があり,このものが墨汁やヴィールスの総織内の浸透を容易ならしめるのであると考え,この作用物質を拡散因子又はReynals因子と名づけた。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.