Japanese
English
原著
Chlorpromazineの妊娠嘔吐及び晩期妊娠中毒症に対する効果について
On the effect of Chlorpromazine for vomiting of pregnancy and toxemias of late pregnancy
神立 良夫
1
,
山下 徹
1
Yoshio Kandatu
1
,
Toru Yamashita
1
1東北大学医学部産婦人科教室
pp.116-118
発行日 1956年2月10日
Published Date 1956/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201323
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I.緒言
Chlorpromazineは1950年フランスで合成されLargactilと名付けられて,始は他の物質と併用し専ら冬眠療法に用いられたが,本剤が自律神経系には強力な交感神経麻痺作用を有する他,中枢神経系に作用して鎮静,抗痙攣,体温下降,代謝下降,制吐,ショック防止等の広範な作用を有することが明らかになり,各科領域で本剤の単独投与が行われるようになつた。
我が国でも邦製Chlorpromazineとしてコントミンが合成され,現在我々は妊娠嘔吐,手術時前麻酔,術後疼痛,ナイトロミン使用時の悪心,嘔吐悪性腫瘍末期の疼痛等に使用している。次に妊娠嘔吐に対する使用経験及び晩期妊娠中毒症(以下中毒症と略す)に対する効果について報告した。
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