特集 産婦人科診療の進歩
晩期妊娠中毒症の高蛋白療法
澤崎 千秋
1
1東京大學署學部産科婦人科學教室
pp.705-712
発行日 1953年12月1日
Published Date 1953/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200928
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I.本症への蛋白食に關する從來の考え方と我々の見解
我々は今まで,妊娠中毒症を豫防するために,蛋白をあまりとつてはいけないと,妊婦に注意してきた,とりわけ,その妊婦に浮腫や尿蛋白や高血壓がある時,即ち既に中毒症状を呈している時には,特に蛋白の制限を必要とすると信じてきた。
この根據はどこにあるかというと,妊娠中毒症時には,肝や腎がおかされているから,その部位で分解,合成が行われる蛋白質は,特別に制限する必要があるというのである。
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