Japanese
English
特集 クロールプロマジン
妊娠悪阻に対するChlorpromazineの治療効果
Clinical effect of chlorpromazine on hyperemesis gravidarum
野町 淳
1,2
NOMACHI JYUN
1,2
1東京大学医学部産科婦人科学教室
2三浦市国民健康保険病院産婦人科
pp.22-24
発行日 1957年1月10日
Published Date 1957/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201493
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
1.緒言
妊娠悪阻の治療法としては,従来精神乃至暗示療法,薬剤療法(蓚酸セリウム,塩酸コカイン等の鎮吐剤,臭素,バルピッール剤等の鎮静剤,卵巣乃至甲状腺製剤,アチドーシス乃至過血糖に対するアルカリ,葡萄糖,インスリン投与等)等が行われていたが1),奏効的確なものは極めて少い状態であつた。然るに最近の化学薬品の進歩に伴い,極めて有効な解毒剤,鎮吐剤の利用が可能となり,殊に1950年に発見された所謂冬眠麻酔剤たるChlorpromazine (以下Cpと略記する)は此の方面で著しく注目を惹くに至つた。私も少数例ながら相当に良好な成績を得たので以下その概要を報告する。
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.