特集 卵巣機能障害
基礎体温曲線からみた肺結核症婦人の卵巣機能に就て
星野 一正
1
,
橋口 精範
1
1東京医科歯科大学産婦人科学教室
pp.21-29
発行日 1956年1月10日
Published Date 1956/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201309
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1.はしがき
結核症の研究は今日までその主力が疾病の形態学的検索,細菌学的,免疫学的研究に置かれて居り,内分泌学的或は生化学的研究は重んぜられて居なかつた為,肺結核症と婦人内分泌機能との関係は殆んど解明されて居ないと申しても過言ではない。
結核症の体質学的な研究,抵抗力の問題,全身病としての結核症の生体変調の問題学からして当然,間脳下垂体系,副腎を始めとする各種内分泌機能との関連性を無視し得ず,又思春期結核という概念だけからしても,結核症に於ける内分泌学的研究の重要なことは明らかであろう。
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