症例研究
膀胱粘液腫の1例
蘒原 廣光
1
,
能勢 英章
2
,
堀江 識
2
1国立東京第二病院産婦人科
2済生会兵庫県病院産婦人科
pp.957-959
発行日 1955年11月10日
Published Date 1955/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201270
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.緒言
膀胱より発生した純粋な粘液腫の報告例は少く,Marsch(3例),Guyon(2例),Albarrau(1例)をAlbarrau著「les Tumeurs de laVessie」(1891)に見られる外,最近の報告では,Hüsler及びRumpel(1914),福田(1939),浅野(1952)等の報告がある。Albarrauによると膀胱粘液腫は他の非上皮性腫瘍と同様殆ど若年者に見られ,腫瘍組織は「ポリープ」様増殖を示すことが多いと述べている。
前述の中Guyonの1例は65歳,Albarrauの1例は53歳の男子に見られた稀有な例であるが著者等は3年3ヵ月の女児に見られた膀胱粘液の1例を経験したので報告する。
Copyright © 1955, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.