症例研究
卵巣の原発性Adenoacanthomaの1例
谷村 久康
1
1大阪中央病院産婦人科
pp.901-903
発行日 1955年10月10日
Published Date 1955/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201257
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緒言
Adenoacanthomaは1907年Herxheimer1)により初めて報告された腫瘍であつて,腺組織より発した腫瘍の上皮の一部が扁平上皮に化生した組織像をもつものに名付けられている。之は胃,子宮,食道,膵臓,胆嚢,大腸,乳腺,肺臓等にみられるが,卵巣に於けるAdenoacanthomaは極めて稀な腫瘍であつてその報告も少い。余は最近原発性両側に発した稀有なこの1例に遭遇したのでここに報告する。
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