病理解剖
各臓器に転移を来したDysgerminoma Ovariiの1剖検例
福田 透
1
,
篠塚 昭夫
1
,
山本 龍一
1
,
小松崎 徹
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.674-680
発行日 1954年11月10日
Published Date 1954/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201122
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はしがき
卵巣充実性腫瘍約10種類のうち,転移性粘液性癌,Granulosa-cell Tumor, Dysgerminoma,Arrhenoblastoma, Theca-cell Tumor等に就いては幾多の研究及び報告があるが,未だ疑問の点が少くない。本名称は1931年Robert Myeyerが癌性実質性卵巣腫瘍Karzinomatöse soliderOvarial Tumorの像を呈するものにつき研索の結果,之が未分化の性腺実質より発生した人卵胚細胞腫瘍(Keimdrüsengeschwulst)であると主張し,Dysgerminoma Ovariiとしたのに始まり,それ以前は分類が不明であつたため種々な名称で報告されている。
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