原著
抗ヒ劑の子宮及び腸管に及ぼす作用並にVagostigminとの關係
朱 以春
1
1久留米大学医学部産婦人科学教室
pp.147-150
発行日 1954年3月10日
Published Date 1954/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201000
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I.緒言
近年Allergie及びAnaphylaxieの研究が盛に行はれているがその本態に関しては未た充分闡明されていない様である。しかしHistamineが重要な原因的役割を演じていることは一般に認められている所であるが,最近中村氏等はAcethylcholinこそその本態であると主張している。兎も角その本態は何れにせよAllergie及びAnaphylaxieの治療剤としてのHistamine解毒に関する研究は各国殊に欧米諸国に於て盛んである。
一方製剤方面に於ては1933年Fournean & Bovet (佛)が抗ヒ剤の合成に成功し,次で1942年Halpernが臨床上使用し得る抗ヒ剤の合成に成功して以来本研究は本格的に且系統的に進められ,今日では異名同製剤が市場に多数氾濫し,治療界の寵児として脚光を浴びるに至つた。
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