速報
腦下垂膿前葉の機能と其の細胞配分に關する研究(續き)
伊藤 美禰子
1
1東邦大學醫學部産婦人科教室
pp.911-916
発行日 1953年12月10日
Published Date 1953/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200961
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V. Estrogen過量投與による前葉細胞の變化
I.緒言
一般に正常動物に男性Hormon物質,發情H-ormon物質を續けて注射し,注射量が過大であると色素好性細胞の顆粒消失がおこる。Wolfe27)(1933)によれば白鼠に卵胞Hormonを注射すれば色素好性細胞の顆粒並に數の減少及び色素嫌性細胞の數と大きさの増加を見る。Cramer, Horming28)(1936),Gradner, Strony u.Smth29)(1931)等は同樣の事を唱へた。又Wolfe30)(1935)は成熟雌白鼠に1日Oertron 200 RE 12日間注射すると卵巣は黄體形成著明で腦下垂體の重量は,正常より著増し又β細胞の顆粒減少を見る。これは妊娠尿の投與と同樣の組織學的變化であると述べてゐる。Hohlweg31)(1934)は幼若動物に100REの卵胞Hormonを注射すると,4週間後にγ細胞は不鮮明な細胞境界とChromatinに乏しい核を有する樣になり,α細胞と同樣に變化すると報告している。Smith (1947)は正常雌白鼠にEtrogenを注射しても下垂體,副腎の重量は少し増量すると唱へた。
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