原著
新生兒の感覺檢査
福島 修
1
1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.452-463
発行日 1953年8月10日
Published Date 1953/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200877
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緒言
吾人は外界を知り,また自己體内の變化を感ずることが出來る。この様な働きを知覺と云つて種種の感覺の複合である1)。そして身體には一定の刺戟受容體があつて,外界又は身體の變化はこれ等に對する刺戟となつて,興奮せしめ,これが腦脊髄の求心經路によつて大腦皮質の一定部分へもたらされ,茲に感覺が成立する。そして種々の感覺を綜合して,知覺・認識または判斷等の複雑な感覺が生ずる。
これ等個々の感覺性状に關する研究は夥しく多いが,感覺の發達に關する研究は甚だ少い。胎兒・新生兒に於ける感覺の發達についての研究は特に少い。著者はこの點に留意し.新生兒の感覺に就きその程度・殊に發達の程度についての研究を敢でした。
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