抄録
尿中プレグナンヂオールの産婦人科領域に於ける意義,他
唐澤
Plotz. J.,E. Darug
pp.177-182
発行日 1953年3月10日
Published Date 1953/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200809
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本物質が黄體ホルモンの排泄型として發見されて以來,構造の研究も定量方法亀確定し,臨牀的に利用されて居る。而も尿中プレグナンヂオールは單に妊娠時に限らず他の疾患,月經周期異常,不妊,腫瘍,性的發育異常等との關係も注目されて來た。又流産,及びその際ホルモンを投與した時の變化,胞状奇胎,惡絨,外妊等について觀察したものもある。かゝる多くの文献を概觀することにより本物質定量の價値を知り得る。しかし不活性化された排泄型であり,プレグナンヂオールの發見による多くの期待は一部が果されたのみである。それは不充分な測定法による過誤であつた。
しかしこの排泄型の意義は單にプロゲステロンの分解産物ではなく他のステロイドよりも排泄されることにより再び重要になつて來た。動物體のプロゲステロン産生の判斷に之がどれ程意義あるかは決定し難いが既にいくつかの報告がある。從つて常に定量的結果が評價さるべきである。
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