原著
妊婦の赤血球沈降速度に就て—第1報 赤血球沈降速度の分布の型に就て
小名木 正夫
1
1東京大學醫學部産婦人科教室
pp.488-492
発行日 1951年12月10日
Published Date 1951/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200559
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妊娠時の赤血球沈降速度(以下血沈と略稱する)が亢進し,且妊娠の進行と共に増加することは多くの人により言われていたのが其推測の根據は漠然とした感じ,或は妊娠の各進行度に就ての集團即ち妊娠月數等により區分した各集團の算術平均を以てした。一方血沈値の分布の幅は廣く算術平均を求めて見ても無意味であると言う人もあつたが之等は敦れも血沈値が正規型の分布をするとの假定を無意識に或は又意識してのことである。
余は改めて其分布が如何なる型に屬するものかの檢討を試みた。
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